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シャルリー・エブド襲撃2

 今日はフランス語の勉強が、新年開けて再開するので、パリに出かけた。
私がパリに行くには、メトロ13番線のMontrougeまで行かねばならないのだが、今朝、偶然に婦人警官がその近くで射殺されたという・・・昨日の事件との関係性はまだわかっていないと聞いた。
 少し怯えながらも行ったのだが、普段の街と変わらなかった。

 フランス語の授業では先生が、昨日すごいことがありましたね、皆さんご存知ですか?と最初に生徒たちに問うた。もちろん、知らない人はいない。
 先生はフランス語の勉強も兼ねて、事件を紹介した後、色々思いが募られたのであろう・・・泣き出された。

 なぜ?先生が泣いたのか。先生だけではない。うちの旦那さんも事件を聞いた車内で、泣いたという。フランス人なら泣く理由がこの事件にはあるのだ。
 それは、18世紀「自由」を勝ち取って、何よりも「自由」を大事にしていた国民性ということなのかもしれない。報道の自由を奪われた、それがフランス人にとっては辛く、悲しいことなのだ。
 この事件後、シャルリーさんや他の編集者の風刺画をインターネットで沢山見た。そこで思ったのは風刺という言葉は「批判」ではなく、写実的、という形容が近いのかなということだ。例えば、シャルリーが描いた、マリー・ルペンの顔はただれた精神性が浮かんでいるように見える。「私もこういう風に見えていたの!」と声を上げたくなった。
 口をつぐんでしまうことだったり、うまく言い表すことが出来ないような違和感をも、風刺は画法として描く。シャルリーは人々の代弁者でもあったのだろう。フランスならではのエスプリも添えられている。でもそこには押しつけがなく「あなたもどういう風に感じるか、あなたで考えてみて」というメッセージも込められていると思うのだ。

 12人もの人間が亡くなったという現実は、悲しすぎるし、悼み、悔やまれるのだけど、それでも一言言ってみたい。
 昨今、日本の報道機関に思う存分、うんざりさせられている身としては、彼らのジャーナリスト魂と、フランス人のこの事件の捉え方が、身悶えする程うらやましいのである。この国に住んで3年目、初めてこの国にいることが嬉しくなった。
 昨晩は・・・泣いた。日本のジャーナリズムへ、ではないよ。
 殺された彼らのことに思いを馳せると、涙が流れた。  

by baillement27 | 2015-01-09 04:50


ささいなことかもしれないけれども


by バイエ

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