カテゴリ:ぽろり( 3 )

謝らない日本人!

 昨日のことである。
学校帰りにスーパーで食料品を買い込んで、バス停に行ったら、既にバスが来ていたので走り込んで乗ったら、買物袋が当たって鈍い音がした。
 みるみるうちに床下に赤い液体が流れていく。私の冷や汗もたらーり。赤ワインのボトルを割ってしまったのだ。
 バス前方はワインの海と化した。運転手さんはちらっと見てその後しらんふり。私は急いで鞄を探してティッシュで拭いたが追いつかず。
 誰も手伝ってくれないし、後ろで「ピュタン」(日本語ではない位、すごく悪い言葉です)とつぶやく女性の声まで聞こえて来て焦る気持ちは増していく。
 それどころか横のおっさんが「ワインもって出ろよ!」と言って来たので、すっかり頭に血が登ってしまった。
「拭いてるんですよ!待って下さいよ!」
 おっさんの目を見て言い返す。日本にいた時はこういう時、ごめんなさい!とコメツキバッタのごとく謝ったであろうが、ここはフランス、謝る事は負けを認めるというのがこの5年で身に染みたんだろう。
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友人の家の近くで咲いていた野生のすずらん。

 這いつくばって床を拭いていた私を見て、おっさんは何も言わなくなった。
フランスでは這いつくばるというのは、すごく珍しいというか、人に見せるような事ではないから、びっくりしたんだろうな。
 とにかく持っていた鞄の中にティッシュがすごく入っていたから、床のワインはほぼ拭き取れて安心して下車した。
 
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森をさんぽした時に見つけた可愛い花。

 謝らなかった!でもやることはやった!フランス人だと絶対そのままだっただろう・・・と自分を褒めてあげたい気持ちで家に帰ったのだが、やはり少し罪悪感にかられた気持ちも芽生え始めて来るのは否めなかった。もしかしてあのおっさんはイスラム教徒だったかもしれない(お酒禁止、かつ今は断食期間中。)
 帰ったらホッとして、旦那さんと些細なことで口論になったのだが、その後、この事件を話し、「あなただったらどうする?」と聞いてみた。
 すると「運転手に言って雑巾貸してもらう」らしい。おっさんは無視。私には気にしんときなー、と言ってくれたので、ホ。
 次に在仏の長い日本人女性に聞いたら「欧州の修業が足らないおっさんかもね。」彼女もお店の中で油をこぼして拭いた事があるそう。フランス人だったら後片付けなんてしないわよーと言われた。
 殴られんですんで良かったね、と言われたから、もし殴られたら倍返しにすると返答。
 今日はフランス人でイスラム教徒の女の友人と会う予定だったから、彼女にもこの話しをする。
 彼女は「イスラム教徒だからって何?ここはフランスでワインを飲む人も沢山いるのよ!」そして「そう言うときは、こういうのよ!わざとやってたんじゃないでしょ!黙ってなさいよ!!!」
 うん、これがフランス式だわ。その後、公的機関でアホな人に絡まれた時の話を沢山してくれて、爆笑した。
 今度は絶対こう言うことにしよう。でも常にティッシュを2袋以上持っていよう。(ここら辺は日本人)
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自分のポスターに囲まれて撮影!

 アジア人は優しくて従順で、慎み深いという印象があるせいか、言い返せないと思ってる人が多い。
 でもこの私が、それを払拭していく!位の気持ちでいかないと、やられっぱなしで自信を失っていく、という国に住んでいる事がよくわかった。
 今日会った友人は黒人だし、差別されたりもあると言っていたから、フランス人とは付き合わないと言ってアジア人や他の国としか付き合ってないけど、彼女は何を言われてもひるまず、胸をすくような対応をしているんだろうな。

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先週末、イベントでベビーカステラを実演販売。大人気!

 でも今日はスーパーで少し良い事があった。
障碍者優先のレジに並んでいたら、車椅子の男性が来られたから順番を譲ると、私の前の上品で素敵な老婦人も、その方に順番を譲った。
 まあそれはそういうレジなんだけど(日本にはあったっけ?)その方は腕が自由に使えないようだったけど、お惣菜を2パック抱えていて、私も老婦人も少しハラハラして見守っていた。
 すると彼は持っていたお惣菜を1パック落としたから、私はすぐに拾ってレジに置いて、まだ彼の腕にあるもう一つのお惣菜も、ちょっと失礼と言って、レジに置いた。もし彼がそのレジの番になったら、レジ係が彼の持っている物を受け取って、レジをするという助けをする仕組みなんだろうけど、落ちているのだけレジに置くのも変だと思ったからそうした。
 彼はありがとうと言って、私はどういたしましてと答えた。
 レジの順番が来て、お会計をどうするのだろうと思っていたら、レジの人は彼が持っている財布から直接お金を抜いて、会計をしていた。
 前にいた老婦人が振り返って
「あれは信頼がないと出来ないわね。」
と私に言ったから「本当に」と言った。
 レジの人は親切に鞄にお惣菜を入れて、彼に渡してあげた。普通、フランスは鞄は有料だけど、こういう場合はあげたりするんだなあと思って嬉しくなった。

 障害を持っている人も、フランスではすごく堂々としている。それは見ているととても良いなあ!と思える事。前にバスがちょっとずれた所で止まったら、松葉杖の男性が
「こんなん降りれるか!」
と言っていたのを見て、口笛を吹きたくなったよ。
 あとベビーカーも大きいのでガンガン歩いているし、エレベーターで、他の人が乗ろうとしたら、ベビーカーのお母さんが「ちょっと!こっちが先でしょう!」と言ったのを聞いたこともあった。
 車椅子の日本人の友人がこっちに来た時、皆すごい優しくて感動したと言っていたし。

 電車でベビーカーで居心地悪くて、少子化のジャポン、何でそうなったんだろう。

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by baillement27 | 2017-05-24 08:26 | ぽろり

まとまらないけれど・・・シャルリエプドについて思う

 この間書いた日記から大分私の中で今回の事件をどう捉えて行くか?決まって来て、前書いた事とは違うことをこれからは書くでしょう・・・ごめんなさい。
 報道の自由に敬服した!みたいなことを書いたけど今はそうでもありません。それでも日本に比べたらマシと思いますが・・・。
 イスラム教を悪く書く報道の自由はあったけど、キリスト教を悪く表現出来ないとか聞くと、・・・と思います。白人至上主義みたいな思想がフランスにもあるだろうか、と考えたり。

 昨日のデモはフランス全土で370万人・・・フランスの国民って日本の大体半分と記憶しているから、6000万人くらいってことは20人に一人くらいは行ったってことになる。
 私も行こうかと思っていたのだけど、その前に旦那さんと今回のテロで意見相違があって大げんかし、その最中だったので行かなかった。うちの旦那さんはパリが嫌いだし。どんな喧嘩だったのかは、まあ置いときます。
 そしてこのデモは「亡くなった方へのオマージュ、そして表現の自由への思い」についてがテーマだと思っていたのだが、日本人のブログを読んだりしていると「反テロの為」って書いてあって、ああそういう意向もあるのなら、行かなくて良かったって思った。
 テロされてもしょうがないのでは?と言ってるのではないですよ。でも自分のことになぞらえて考えてみる。
 もし、私の国がある白人主義の1国に占領され、親兄弟は皆殺しされて、言葉も変えられて、その後、自国は経済が衰退し、仕方ないからその敵国とも言える国にしか、住めなくなったとする。私はこの国の人と見た目が違うから、毎日差別を受け、仕事もその国の人たちがやりたくないような仕事しか与えられない。この国は私の信じている宗教まで馬鹿にする(と私には見える)。毎日が楽しくなくて、悲しくて、同郷の人と、この国を蔑む事で心の傷は癒えるように感じる。・・・と、生まれてから毎日こんなんだったら、どうでしょうか。いつでも正しい心を持ち続けられるか、弱い私は疑問だ。何回も書くけど、テロを正当化しているのではない。でも今は、熱くなっていることに同化せず、なるべく引いて物事を眺めていたい。

 右派の歌と言われるマルセイエーズを歌いながら行進するフランス国民、ちょっと怖いです。あの事件をスケープゴートにして、これからイスラム国への軍の派遣など、多くなるのか?と思うと吐きそうになります。イコール、テロの脅威は増すってことですしね。

 この意見交換、誰かとしたいなあ。この3日位で得た知識や、感じたりした事がどう解釈していいのか、噛み砕き方がわからないでいます。

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by baillement27 | 2015-01-12 21:49 | ぽろり | Comments(2)

シャルリー・エブド襲撃

 1/7、パリの風刺漫画を売りとしているシャルリー・エブドというタブロイド紙の編集部に、3人の男が乗り込み、12人を殺傷する事件がありました。
 日本大使館から、パリの厳戒態勢マックスです、というメールが2通も届く。折しもこの日はセールの始まりの日なので、近くのスーパーに行ってみたら、いつもどおり凄い人。
 
 私的には11人も殺された、衝撃的な事件があった・・・という感覚であったが、facebookを見ていると、次々に新しい情報が飛び込んで来た。
 まず、3万人の人が彼らの死を悼み、バスティーユ等に集まっていると言う。
 私のフランス人の友人達が、FBのカバー表紙を「Je suis charie」に変え出した。これは「私はシャルリー」という意味で、ここの編集長の名前(亡くなられたうちの1人)らしい。
 
 あまりにも強烈な風刺をすることで有名なので、今までで何回も脅されたりしているようだ。日本のインターネットサイトなどでこの事件を見ていると「今日銃乱射のあったシャルリー・エブドって酷すぎる漫画描いてるよな」という、ともすれば(そのせいで)殺されても自己責任じゃないの?という、昨今の日本人の意見を代表しているようなのも見つけたが、この編集長さんは自分の命を奪われることなど、とっくに知っていた。
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 私は報復を恐れない。子どももいないし妻もいない。車もなければローンもない。少し大げさな言い方だけど、ひれ伏すよりも、堂々として生きるほうがいい。
 
 この間の選挙の後、安倍ちゃんと日本の大手新聞社のトップたちが、東京の料亭で打ち上げやったって聞いたけど、この彼が聞いたらプって笑って、面白風刺画にしてくれたかな。いやもう、面白いとも思ってくれないかな。 

 これで思い出したこと。
私は嫁入りする前からフランスに「憧れ」などちーっとも持っていなかったのだけど、一度だけ「フランスっていいなあ」と思った事がある。
 それはテロに誘拐されたジャーナリストを、フランス政府がさっさと動いて救出し、その後シャンパンを飲んでお祝いしたと聞いたときだ。
 日本では高遠さんとかが、誘拐された時「自己責任」と言われていた時だ。
 フランスに住むようになってから、フレンドシップなフランスの一面「助け合い ソリダリテ」と呼ぶのだと聞いて、そういえば道わからなくて、誰かに聞いても親切に答えてくれる人が多いし、お年寄りがバスに乗って来たら、さっと立ち上がって席を譲る若者が多いなと思った(いつでもではないよ)。
 少し前の日本にはあったのかな。今の日本にはない、フランスの一国民として、の団結力。エトランジェの視線で見るとうらやましい。
 集まった3万人にとって、彼はペンを持った勇者のだったのだろうな・・・そう思うと泣けてくるんです。
 

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by baillement27 | 2015-01-08 09:30 | ぽろり | Comments(0)


ささいなことかもしれないけれども


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